クラウドサービスはどこが安いのか

国内外のクラウドサービスのどこが本当に安いのか比較してみました。2017年3月での比較です。

各サービスが提供する最低の値段を調べました。WordPressを使うことを想定してWebサーバーのインスタンスとデータベースのインスタンスを借りることを考えます。

比較したのは、Amazon Web ServicesとGoogle Cloud Platform、Microsoft Azure、さくらのクラウド、IDCF クラウド、クラウド・エヌです。

データベースのサーバーは、リレーショナルデータベースのサービスが提供されていればそれを使い、無ければインスタンスを2つ借ります。

それぞれのサービスで料金のシミュレーターがあるので、それを使って調べました。

厳密な意味ではスペックを同じにできませんでしたので、はじめにお断りしておきます。

では、Amazonから。

Amazon Web Services

Amazon Web Services(AWS)は、いろいろなサービスが提供されています。そのなかで、Amazon EC2がWebサーバーに、Amazon EBSがストレージに、Amazon RDSがデータベースとして使えます。

12か月の無料期間があるのですが、今回はそれを無視して調べました。

料金シミュレーターではt1.microというタイプが初期状態では選ばれますが、t2.microの方が安くて速いということなのでそちらを選んでいます。

料金シミュレーターはこちらです。

Amazon EC2

タイプ: Linux,t2.micro
月額: $11.72

Amazon EBS

ボリュームタイプ: General Purpose SSD(gp2)
ストレージ: 30GB
月額: $3.60

Amazon RDS

クラス: db.t2.micro
ストレージ: 汎用(SSD) 5GB
リージョン内データ転送: 10GB/月
月額: $19.83
合計: $35.15

月額料金は1ドル110円として消費税も入れると、4176円です。データ転送量に応じて金額は変化します。

なお、12か月は無料利用枠というのがあり、$0.10/月で利用できるようです。

また、実際に運用していくにはデータベースのバックアップなども必要になり、その分のお金がかかります。

t2.microというタイプは、vCPUが1、1.0GiBという仮想マシンで、入出力が低いから中程度となっています。

これでどれくらいアクセスがさばけるかですが、次のサイトに1日に700から800PV/日のことが載っています。

dogmap.jp を t1.micro から t2.micro に変更してみました

また、次のサイトには月に2万PV/月でお金がかかるという相談があります。

AWS(Amazon Web Services)の月額コストを抑えたいのでアドバイスいただきたいです

この2つからは、月に2万PV/月といったところでしょうか。

Google Cloud Platform

Google Cloud Platformも、いろいろなサービスが提供されています。そのなかで、Google Compute EngineがWebサーバーに、Google Cloud SQLがデータベースとして使えます。Compute Engineのところにストレージもあります。

シミュレーターを使ってみると次のようになりました。

料金シミュレーターはこちらです。

Compute Engine

730 total hours per month
VM class: regular
Instance type: f1-micro
Region: Asia (Japan)
料金: $4.70

Storage

Asia (Japan)
Storage: 30 GB
料金: $1.56

Cloud SQL Second Generation

db-f1-micro
# of instances: 1
730.0 total hours per month
Storage: 2.0 GB
Backup: 0.0 GB
料金: $8.01
合計: $14.27

月額料金は、消費税を考慮すると1696円です。

なんかえらく安いです。Cloud SQLの安さが光ります。

なお、2017年3月9日からAlways Free製品というのが設定されていて、米国リージョンのf1-microインスタンス1個が常時無料になるようです。

f1-microというタイプは、0.2vCPUで0.6GBのメモリです。

Microsoft Azure

Microsoft Azureは、WindowsとMicrosoft SQL Serverを使うことを想定しています。

料金シミュレーターはこちらです。

SQL Database

リージョン: 西日本
タイプ: Single Database
価格レベル: Basic
パフォーマンスレベル: B: 5BTU, DBあたり2GBストレージ
料金: 576.75円

Cloud Services

リージョン: 西日本
インスタンスのサイズ: A0:1コア,0.75GB RAM, 20GB
料金: 1616.41円
合計: 2193.16円(消費税不明)

他のクラウドサービスでSQL Serverを動かそうとすると、Windows ServerとSQL Serverのライセンス料がかかります。そのことを考えたら、データベースのレンタル料がすごく安いです。

ただ、パフォーマンスレベルを上げると自分で設定したほうが安くなるようです。

でも、データベース設定や管理の手間を考えたら、Azureを使おうとなるのかな。Azureの売り上げが伸びている理由がこんなところにある気がします。

さくらのクラウド

さくらのクラウドにはデータベースサーバーのサービスがありません。そのため、インスタンスを2つ借りることにします。

料金シミュレーターはこちらです。

リージョン: 石狩
サーバープラン: 仮想1コア、1GBメモリ
ディスク1: SSDプラン:20GB
契約数: 2
料金: 3908円(税込み)

自分でデータベースを設定する必要がありますので、少し手間がかかります。でも、使っている人が多く、MySQLだと検索すると出てきます。
また、LAMP環境をインストールするスタートアップスクリプトというのがあります。

IDCF クラウド

こちらもデータベースのサービスがありません。インスタンスを2つ借りることにします。

料金シミュレーターはこちらです。

仮想マシン: Light-S1 CPU 1 Mem 1GB
料金: 200円
ボリューム: ルートディスク15GB
料金: 300円
データディスク30GB
料金: 600円
利用台数: 2台
合計: 2376円

ずいぶん安く借りられます。ロードバランサが無料だそうです。

クラウド・エヌ

Cloudn(クラウド・エヌ)は、NTTコミュニケーションズが提供しているクラウドサービスです。

料金シミュレーターはこちらです。

東日本リージョン
FLATタイプ

Compute

仮想サーバープラン(vCPU): プランvQ(1 vCPU, 0.5GB)
オフィシャルテンプレート: CentOS(ルートディスク15GB)
1か月の利用時間: 起動720時間
料金: 450円
データディスク: 40GB 利用720時間
料金: 400円

Relational Database(RDS)

DBサーバープラン: vDB1(1vCPU,2GB) 720時間
DBディスク: 30GB利用 720時間
料金: 5600円
合計: 6966円(税込み)

データベースのサービスを使おうとすると高くなりますね。これを見ると、Amazon Web ServicesやGoogle Cloud Platformの値段がいかに安いかわかります。

まとめ

国内外のクラウドサービスについて、料金を比較してみました。各サービスの仕様を合わせられないためにどれくらい違いがあるかを正確に比較はできませんが、最低料金を見てみると海外勢の安さが目立ちます。

とにかく安くといったら、Google Cloud Platformです。Amazon Web Servicesは、無料期間が過ぎるとあまり安くありません。Microsoft Azureは、SQL Serverが安く使えます。

国内勢も頑張っています。データベースのサービスがないので自分で設定する必要がありますが、それができればネットワークの転送料もかかりませんし、料金は明瞭です。

もちろんWebサーバーの場合、アクセス数に応じてロードバランサを使ったり、複数のサーバーを借りなければならなくなると思います。そのためには、実際に借りてパフォーマンスを測定する必要があります。その時、どれくらい値段が上がってしまうのかも見ておいたほうがいいですね。料金シミュレーターなどを使って感覚的にわかるようになるといいかなと思います。

GoogleがAmazon Web Servicesを価格面で攻勢をかけていると聞いたことがあります。まさにそうだと思います。価格改定も頻繁のようなので、目が離せませんね。

仮想マシンからホストOSを攻撃する

CanSecWest security conferenceで毎年行われているPwn2Ownというハッキング大会において、仮想マシンのブラウザからホストOSに抜け出すことができたのだそうです。

「仮想マシンでWebを見ているからホストOSは安全」という常識を覆す

Microsoft EdgeとWindowsカーネル、Vmware Workstationのバグを組み合わせてゲストOSからホストOSにアクセス可能にしたそうです。

なんか、普通の人には絶対わからないと思いますが、こんなことができてしまう人がいるのですね。

AMDの新しいプロセッサの仕組み

AMDからRyzen 7が発売されましたが、それと同じ設計のNaplesの仕組みが紹介されています。

ベールを脱いだAMDの32コアサーバーCPU「Naples」

IntelのCore iシリーズと同じマルチスレッドの仕組みを持っているとか、電力効率の良い設計になっているとか。

x86/x64命令は複雑なので、マイクロOPという複数のより単純な命令に変換してそれを実行しているそうです。このあたりは、QEMUが内部でやっていることと一緒ですね。

I/Oとの接続もより高速化されているということで、ベンチマークに出ているような良い結果になっているそうです。

売れ行きも良いようですし、AMDが頑張ってくれるといいですね。

MIPSでx86やARMのプログラムを動かす

MIPSでx86やARMのプログラムを動かすCPUが開発されたそうです。中国製で、仕組みとしてはMIPSのアーキテクチャを拡張して、x86やARMの命令をバイナリトランスレーションして動かしているそうです。

MIPSなのにx86とARMアプリを高速に実行できる中国製CPU「龍芯」のカラクリ

浮動小数点レジスタやSIMDレジスタ、仮想化関係のレジスタまで用意しているそうで本格的です。

こんなCPUがとても安く供給されるようになる時代がくるのでしょうか。

ARMのサーバーの動向

ARMのサーバープロセッサとしての動向が紹介されています。

ARMアーキテクチャのサーバープロセッサは、つぼみのまま枯れてしまうのか?

サーバープロセッサとしては、電力効率はよくても性能が出なかったために広く普及はしていないようです。

これからのサーバーの開発はクラウド事業者が先導するようですので、しばらくすると状況は変わるかもしれませんね。

GeForceをサブスクリプションで利用する

さくらインターネットでは、GPUを使えるサーバーを時間貸しでレンタルすることが9月から始まっていました。

今回、NvidiaからGeForceのレンタルが開始されるようですね。

【速報】GeForceもサブスクリプションの時代に

ローカルのPCにゲームをインストールしても、リモートのGPUが使えるようになるとか。どういう技術を使っているのでしょう。

ローカルのPCはただの端末というわけではなそうですね。アプリケーションが対応していないとだめということでしょうか。

米国では3月から始まるそうですので、しばらくたつとどんなものかわかってくるのでしょう。

QEMUのIntel Hardware Accelerated Execution Managerのサポート

スマホのアプリ開発では、Android SDKが使われます。このSDKの中でQEMUがエミュレーターとして使われています。Intelから、このQEMUを補助するドライバとしてHardware Accelerated Execution Manager(Intel HAXM)というアクセラレーターが提供されています。

動作する条件は、2つあります。1つは、パソコンの開発環境がIntelのCPU上であること。2つめは、エミュレートするAndroidは、Intelのチップ上で動くx86用のAndroidであることです。

WindowsとMac OS用に以下の場所でデバイスドライバーが提供されています。

IntelR Hardware Accelerated Execution Manager (Intel HAXM)

自分もAndroid SDKを動かしてみたことがあります。やはり素のQEMUよりアクセラレーターがあったほうがアプリもきびきび動いてよいです。

このデバイスドライバーを使うパッチがメーリングリストに投稿されました。2017年の4月ごろに予定されているQEMUの次のバージョン2.9.0でサポートされるようになるようです。

Linux上ではKVMがありましたが、WindowsやMac OS上でアクセラレーターがなかったので動くとうれしいですね。

仮想マシンとコンテナの違い

仮想マシンとコンテナの違いが簡単にまとめられています。

コレ1枚で分かる「仮想マシンとコンテナの違い」

両者ともアプリケーションを動かす環境を提供します。一言で違いをいうと、OSを動かすかどうかです。それに伴って様々な違いが生まれるのですけど。

両者の特性を生かして上手に使いたいですね。